さて…いい加減やるか…気が滅入ってくるけど。

えー米です米。沙耶です。おはよー。もうわめく元気もないけどおはよー。

あと醗酵してりゃなんでも飲むさっさ乙。

何がってそりゃ三笠フーズの事故米の件ですね。


もうほんとどこから突っ込めばいいのか分かんないくらいアレなんですけど。

まずいろいろ整理しておきましょうか。

事故米(じこまい)とは、国が買い取って保管、販売する政府米(外国産を含む)の内、水に濡れたりカビや基準値を超える残留農薬が検出されて食用に回せない米のこと。
工業用のり用、肥料、飼料など用途を限定して民間に販売される。「汚染米」や「カドミウム米」など汚染物質による名前で表現される場合もある。原則として詳しい生産地は公表されない。

つまり、生産者が米を作ったけど保管方法が悪かったり、輸入時の検査で重金属汚染だのカビだのが見つかった場合に国が買い取って補てんしてくれるシステムのことです。

で、この事故米は食用には使えないのである程度たまったところで、工業米として工業のりの原料などとして販売されるわけです。

で、日本は米の輸入に厳しい関税をかけることで自国内の米生産を保護していますが、ウルグアイ・ラウンドによってミニマム・アクセスが提言されます。これは、高い関税をかけている農作物に対して、一定量の輸入を行うべきだ、とするもので、二段階の関税システムを利用することで、一定量までは低い関税率で農作物を輸入することができます(義務ではありません)。
が、1994年、当時の超短命内閣羽田内閣は、これを「輸入を義務付けるもの」と定義し、常にこの低関税率枠いっぱいまでの最低輸入を決定します。
羽田孜さんきいてますかー。あなたのことですよー。民主党最高顧問さーん。

当時の羽田内閣は自民党・共産党を除くその他の党による連立内閣でした。55年体制崩壊!って騒いだ細川内閣の後を継いだ内閣ですね。

よって、この問題、民主も手ひどくは叩けないんですよ。ていうかむしろ元凶。
野党にいったん政権を渡せと言ってる人は変な責任転嫁しないように。

さて、このミニマム・アクセスで大量の安い海外米が入ってくるとしても、少しでも国内の米農家を守るためにはこの輸入米が大量に出回るのを防がなければなりません。
こうして考え出されたのが、わざわざ事故ってる米をなるべく多く買いあさってくることでした。こうすることで、ミニマム・アクセスを使って入ってくる”食べれる”米の量はかなり抑えられますしね。

これが輸入事故米の始まりです。10年前からやってたってことはまあこの時期からバンバンやってたってことで最初っからやってたってことですよ、うん。

さて、次に農水省。農水省には昨年の段階で事故米を食用に回しているとのタレこみがあったとのことです。

で、この記事もかなり恣意的なんですが…把握していた、というのはタレこみの裏付けが取れた状態をさすわけで、立ち入り検査して見つからなかった(二重帳簿にだまされた)ので、裏付けはとれていませんから把握ってのはひどいかなぁと。あと抜き打ちしないのはダメってのもどうかなぁ。
抜き打ちは確かに効果的ですが、抜き打ちで資料がすぐ出てくるケースなんてないですから、すっげぇ時間がかかることになります。たぶん何でもかんでも抜き打ちにすべきだ!ってやってたら、国家公務員の人数がいまの数倍に膨れ上がっても時間が足りねぇとかいうはめになります。

ですから、まあ農水省もタレこみに対しての動きとして通知検査はだらしないとは思いますが…。そこまで悪く言われるほど悪くもないんじゃないかなぁ、と。
タレこみ内容に応じて抜き打ちを選べるようにしていく、という方向性でこれからやって行ってくれれば。

最大の問題は三笠フーズですね。
事故米の出荷先は焼酎メーカーのほか、中間流通業者が存在しており、これらから一般の製造メーカーに取引が生じていることがわかっています。
つまり、もはや西日本だけの問題ではないってことです。
冷凍食品メーカーや、数多くの食品メーカーがこの中間流通業者との取引リスト上に上っており、被害は全国規模な上、”そもそも自分が食べたのか食べてないのか”の証明もできない。

さらには、三笠の言い訳がひどいですね。判明直後に社長は逃げ回り、平社員に対応させ、”工場長の判断”と逃げ、やっと指示したことを認めたかと思ったら、”企業努力として、正常米と事故米を消費者、取引先に判別できないレベルでブレンドした”だの、”ブレンドには米業者としての経験をフルに生かした”だの、”ちょっと資金繰りに苦しかったからやっちゃった”だのとまるで反省の色の見えない弁。

お前な…。正直いまこの社長含め三笠の幹部は民衆からリンチ受けても文句言えないっていうか殺されて当然じゃねーのかとしか思いません。
みんなで三笠の社長を殺そうOFFとかあったら参加しかねません。三笠の社長の殺害予告はまったく通報したいとも思いません。

コメ。日本人にとって、パン食がシェアを伸ばしているとは言え、最大の主食であり、避けるすべのない食材。
その米が、汚染されているかどうかを私たちは判断することができない状態におかれたわけです。

はい、ここまでですでに怒りのボルテージは相当なものですが。
それでも、ですね。

混入毒物があまりにも微量であり、健康被害は生じないレベル、という科学的証拠が出せれば、まだ社会的制裁は豚箱で済むと思います。それくらい日本人ってのは穏和な生き物。
キチガイかと思うくらいに。

しかしこれはダメだ。

カビ毒のアフラトキシンB1。

メタミドホス? 別にどうでもいいよその程度の農薬。”その程度”の毒物など相手にもならない。

この世界の中で、もっとも強力な自然毒はいわゆる神経毒の部類だろう。
ごく微量で神経麻痺を起し、呼吸困難、痙攣などを経由する即効性の毒物。フグ毒テトロドキシンやアオブダイのパリトキシン、そしてヤドクカエルなどの持つバトラコトキシン等が有名。モウドクフキヤガエルなどは常に体表面にこれをまとっており、触れただけで人間の致死量の毒が皮膚に付着、吸収される。
これらは、アルカロイド系神経毒と呼ばれ、その毒性と毒性による致死率の高さでは他の神経毒を寄せ付けない。

では、カビ毒ってのは何か。まあ言ってしまえば青カビ黒カビの持つ毒性。まああんま健康によさそうではないですよね。

アフラトキシンB1

自然界における、最大の発がん性物質である。こんなのと比べたら魚の焦げとか、への足しにもならない。神経毒が即効性毒物のトップなら、こちらは遅効性毒物のトップランカー。化学物質を除けばね。
ゆっくり、じわじわ殺すことにかけては天下一品。いったん体内に入れば触れた細胞の遺伝子構造を破壊してまわる毒素。メカニズムからいって、神経への作用がないので、食っても全く自覚なし。のままいつの間にか癌のリスクだけが高まっていくタイプの、見えない殺し屋。
食べても吐き気も起きなきゃ気分も悪くなりません。だって神経に作用しないし。たぶん味は変わってるかも知れませんが、そも調理加工されてたら全く気づくこともできないでしょう。
癌発生確率100%という驚異的な数値を誇る。発がん性においてダイオキシンの10倍。加えて、加熱調理等でその性質を変性しない。つまり、一切毒性が失われない。まあ微量だからいいやって話にしたいのかも知れないが、ぶっちゃけカビである以上条件さえ整えば繁殖する可能性はあったんじゃねーの?

ちなみに、国内でのアフラトキシンB1は10ppbという恐ろしく厳しい基準で制約を受けている毒素です。

1ppmは1parts/million つまり100万分の1。ppbはBillion、つまり10億分の1。
1kgあたりに10μg以下。1μg=1/1000mg=1/1000000g=1/1000000000kg。

どうやっても摂取はしてしまう毒物ではあるのですが、いったいどの程度の量の汚染米が、どの食品にどれだけのカビ毒を持って行ったのか、は明らかにしないとなんも食えない。
ちなみにカビがいったんカビ毒を生成した場合、”その食品からカビ毒だけを中和除去することは基本的にできません”。

いったん生成されてしまえば、カビ毒は決して除去できません。

皆さん、カビはなるべく食べないように。ってカビってわかってたらくわねーよッ!!!!!

三笠フーズの社長は知っててやったとしたら、殺人犯だと指さされて文句言えないだけのことをしたのだ、と思って結構かと思います。

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