これは基礎中の基礎

やる夫で学ぶ特殊相対性理論

どちらかというと物理? は? 何それ? な人向け。
一般のニュートン力学から入るので、わかりやすいですが相対性理論を名乗るにはちと不十分というか。


ぶっちゃけ、相対性理論に入ってからの話は光速度不変と光速に近づいた際の質量変化に終始しているので、言ってしまえばe=mc^2だよ、で済んでしまいます。

e=mc^2
えねるぎー=おもさ*ひかりのそくど^2

アインシュタインのもっとも有名な式であり、特殊相対性理論の根源でもありますね。
相対性理論やってんのに時空や虚数空間、特異点も出てこないので、”異常な現象”は光の特殊性に絞られています。その点ではわかりやすいかと。

この式で何がわかんだよwwwって思うかもしれませんが、これこそがすべての現代物理学の基礎です。

かつてだれかさんが言いました。

「エネルギーって何」

その答えがここにあります。エネルギーは質量に等価交換されるもの。その種別が一体どのようなものであれ。
質量もまたエネルギーの一種であり、運動において発生する速度もエネルギーですね。
これらはすべて質量に等価交換され得る。逆に質量もまたエネルギーに等価交換できる。

はい。これがそもそも反物質の対消滅で生成されるエネルギーの正体です。

カールおじさん「そーはいってもエネルギーっていろんな種類あるじゃん」

ええ、ありますね。

カール「熱とかさー。磁気もそうなんだろ?」

はい、磁力線による磁場もまたエネルギーの一種です。

カール「でも式には速度と質量しかねーよな」

ないですねぇ。

カールルイス「じゃあ熱は変換できなくね?」



ちょっと待ってほしい。熱ってそもそも何ですか?
質量もそもそもエネルギーの一種にすぎません。その名前こそが、重力。もしくは引力。グラビトンに代表されるもっとも弱い力、とよばれるエネルギー。
そして、エネルギーとはそれぞれの種類があるにしても、それらは(変換ロスを考えなければ)等価に交換可能な表現系の違いでしかありません。

熱ってのは突き詰めれば分子の運動。
磁気ってのは突き詰めてしまえば電子の運動の力にすぎません。

エネルギーとは、運動そのものなんですよ。それが、最終的に「光」であったり、「熱」であったり「磁気」であったりという表現系で現れては来るものの、その本質はすべて同じ。「だから」等価交換できるのです。

ここまでよいでしょうか。

カール「熱はいいけど、磁気が電子ってのはどういうこっちゃ?」

あーうー。磁気の正体ですか。

カール「熱は尋常小学校でやったから聞いたことあるよ」

お前何歳だよ。
磁気ってのは電子が生み出すものなんですよ。電子が流れるから磁場が生まれるんです。
たとえば、物事には因果関係ってのがあります。

あなたが石を投げるから石が飛んでいくんです。
石が飛んでるから、あなたが石を投げなければならないわけではない。
磁場もそうです。エネルギーを主体に持ってくると、結果が先になってしまう。
逆です。

磁場とは、電子の運動から生まれる引力・斥力の名前です。
電子が一定方向に流れたとき、その周辺にエネルギーの影響する場を構成します。これが磁場。その電子の流れの持ちうる磁気の影響範囲。
地球がでっかい磁石。もちろん、これも電子の動きの結果にすぎないのです。

だって地球はアース線ぶっさすことから分かる通り、電位ゼロ。電気は高いとこから低いとこへ流れます。だから”雷は地上に向かって堕ちて来る”んです。
アレは雲のなかで作られた膨大な摩擦によって発生している静電気の集まりなわけです。このように、地上には運動に伴ってたくさんの電気が生まれ、ちたまへ向かいます。
この電気はなんで生まれるのってそんなもん大気が動いてるからでなんで大気がうごいてんのさってもちろん自転してるからにきまってるだろうバカ野郎。

この地球上の電子の運動が、ちたまのどまんなかをどでかい磁石としているのです。おりしもこの星の根幹は重金属の塊であり、帯磁しやすいですしね。

まあ要は逆なんですよ、考え方が。エネルギーを中心に考えるのは、その方が最終的には楽だからですが、因果関係については逆です逆。
分子を加速したから熱くなるんであって、熱くなったら加速するんじゃない。
磁気もそう。電子が動いたから磁力が発生して周りのものを引っ張ったり突き放したりするわけです。
完全静止状態での物性の磁力ってのは帯磁しているのでなければないです。

本当の意味での”永久”磁石なんて存在しません。磁性体はいつかその磁力を喪失します。長い時間を掛けて、ね。

はい。つまり、すべては”モノの重さ”、”モノの運動”、そして”エネルギー”に帰結するのです。

これがすべての本質です。なぜ、電気になったり磁気になったり光になったりと表現系が変わってしまうのか、という点については素粒子の世界に踏み込む羽目になるので考えない方がいいです。物質ごとで特性が違うくらいに思っといてください。
しかし、最終的にとにかく物質にエネルギーを与え続けると、どんどん加速していきます。
与えるエネルギーはなんでもいいですが、どんなエネルギーも運動のベクトル要素にすぎませんから、表現系にはこだわりません。

超絶熱していけば分子運動ががんがん加速してどんどん光速に近づきます。理論上だけなら。
電磁石に流し込む電力をがんがんあげれば磁力がガンガン増えてって、磁性体ががんがん加速します。理論上、なににもぶつからなければ。

でもそれは結構難しい話をしてるわけです。現実的にはね。
これを現実的にするのが粒子加速器、です。仕組みは自分で考えろバカ。

で、なんでもいいからえねるぎー与えまくるとどんどん加速する。
でもここで、光速度は常に不変という前提が立っているのです。ていうかそれ前提で作った理論なんです。

c^2=e/m

このcの値は”定数”であって変化しません。c^2も一定の値です。エネルギーガンガン与えていくと、eがどんどんでかくなるわけです。
質量にあたるmが”不変”だったらどうなるか。与えられるエネルギーに”上限”が存在することになります。

前提に置かれてるのはcの定数だけで、m、eは変数です。この式を満たすには、与えたエネルギーに見合うように、質量が変化する、というちょっと違和感のある現実を受け止めなければなりません。

いいですか、わかりやすく言うとですね。


素早く動く人は年を取りにくくなりますがデブっていきます。以上。
前にウラシマ効果の話で一生懸命素早く動いて老化を抑えてる女性諸氏、乙!!!!!!!
やーいやーいデーヴ!!!!!


ちょ! なんで石投げんですか!!!!!

えー、まあ最終的に光速に近づくと質量の増大が発生して絶対に到達できないのです。
それを成立することができるのは、質量がゼロのケースだけです。
ゼロ質量が何千倍になろうとゼロだからです。

この世界では、唯一フォトン、つまり光子のみがそれを満たしますので、光子のみをこの理論上から例外扱いを受けているわけです。これが、”不変”の理由。
ちなみにニュートリノなんかはとんでもなく小さいですが、やっぱり重さがあります。
重さがある以上、加速すれば質量の増大が起きます。

光速に近づけば、それは無限大にlim{n->∞}で近づいていってしまうのです。どんなに静止質量が小さくても。

0.00000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000001×∞=∞

です。ちなみに

100000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000×∞=∞

です。

まちがっても2∞とか1068∞とか100000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000∞とか答えないでくださいね。
そんなのないですから。無限は無限です。なんで?とか思っちゃった人はまず病院にいくか高校数学のやり直しです。

それこそが特異点とよばれる所以。あらゆる演算が無限に帰結することにより生まれる幾何学。
虚数軸の支配する世界。存在しない存在性。

そしてここからが現代物理学の面白さと異常な世界のスタート地点。
少なくとも、ここまでの到達で躓いちゃダメだ。ていうかここで躓いてたら後が大変だと思うぞw
ここまではぶっちゃけ特殊相対性理論の入口でしかありませんのであしからずご了承ください。慣性系とか非慣性系に入ってくると悲劇ですね。ぜひどこまでわかりやすくしゃべれるのか楽しみにしておきましょう。

カールおじさん「そんなことよりエリンギが元気かどうかの方が大事だと思うぞ」

シメジも大事。

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