スリーマイル島原子力発電所事故

人的被害の面で恐ろしく多大な被害を出したチェルノブイリ原発事故。
それゆえにやたらクローズアップされたところはあるが、前出のミスの一つでもなかったならば、爆発は起きなかった可能性がきわめて高い。

そう、最後の緊急停止を押さなければ炉心融解で止まり、被害は周辺地域にとどまっただけですんだ可能性も高いのだ。
いわば、非常に運悪くヒューマンエラーが重なった結果。

そして、逆にこちらは”人的ミス”はほとんど存在しないにも関わらず起きた事故、である。


そして、TMI事故がその後の原子力発電所設計においての過剰なまでの安全性確保の礎となったという意味では、チェルノブイリよりもある意味で重要性の高い事故でもある。

ロシアだけ悪者にしたらかわいそうなので、アメリカにも犠牲になっていただこう。
日本はつい先日リアルタイムでやったしな。

実被曝被害を出したという意味ではこの二つが巨頭であり、日本の事故はむしろアレだけ手抜きしてるのに安全機構が働いたというある意味安全性の過剰包装の証明とみることすらできる。

その施設はアメリカはペンシルバニア州の州都、ハリスバーグの郊外を流れるサスケハナ川のスリーマイル島(Three Mile Island)と呼ばれる中州にある。
ここには2基の原発があり、それぞれ1号炉、2号炉とよばれる。

1979年3月28日午前4時を回ったころに、事故は起きた。
当時、2号炉は通常運転の状態にあり、その運転にも問題はなかった。

はじめは、二次冷却水を送るポンプが故障したことが発端である。もちろん、ポンプなどは通常消耗品であり、いつかは壊れるもの。もちろん、原子炉の設計においてポンプの故障も計算に入っていた。
ポンプが故障したことにより、冷却が滞り、炉心の熱により圧力が急上昇、減圧のため安全弁が開放。

しかし、減圧が完了してもこの安全弁は閉じられなかった。熱で溶けかけた弁が、固着してしまったのである。これにより、炉心の冷却水は水蒸気の形で炉内から失われ、冷却水の水位が著しい低水位を示し始める。
明らかに、設計レベルでの予想を超えた事態に陥っていた。だが、それでも安全設計はその緊急事態をも乗り切れるように設計されていた。

失われた原子炉の冷却水を補充するポンプも作動しないため、原子炉は緊急停止に入る。
すべての制御棒が自動で降り、原子炉を緊急停止し始めたのだ。さらには自動で緊急用の冷却材が大量に投入を開始。炉心は停止、冷却されるはずだった。

そう、これで、すべてが終わるはずだった。原子炉は緊急停止し、炉心は融解を免れる、はずだった。

しかし、炉内はすでにとんでもないことになってしまっていた。
熱出力の増大と冷却水不足で大量の蒸気の泡に満たされた炉内。そして、その水蒸気は水位計に侵入、内部の水滴を押し上げて水位計を狂わせる。
制御室のモニターには緊急停止動作中のランプと同時に、十分な水が炉内にあることを示す水位表示があらわされた。
作業員はすでに炉内が十分な水でみたされており、緊急停止の必要性はなくなったと判断する。

この判断も、決してミス、とは言えない。チェルノブイリが理解不足によるミスに次ぐミスであったのに対し、TMI事故はミスらしいミスは”設計”部分以外にはないのだ。
作業員はモニタの情報に従い、緊急停止を手動停止する。

「実際の炉内にはそんなに水なんてなかったのに」だ。

さらに、過剰な水位を示している水位計に従い、マニュアル通り作業員は一次給水ポンプも停止させる。

炉心棒の2/3が蒸気中に露出。核物質は蒸気中に溶け出し、開けっぱなしの安全弁から外へ。
被曝は、静かに、誰にも気づかれることなく進行した。

2時間20分後。

異常事態に気がついた作業員によって緊急停止がなされた時には、すでに炉心の燃料棒はほとんどが熱崩壊し、炉内の底に残った冷却水の中に水没してしまっていた。明らかな、メルトダウンであった。
運が良かったとしか言いようがないが、燃料棒が早めに熱崩壊したため、外部へと漏れ出た放射性物質は事故の内容の割には少ないが、すでに停止時には半量近い燃料物質が崩壊して炉内に沈んでいたと言われている。

周辺への微量な被曝被害をもたらしたものの、ミスらしいミスのない事故であり、安全性確保における多重セーフティの重要性を重く見積もらねばならないことを痛感させる事故であったと言えるだろう。
日本では美浜の3号炉事故などがこれらセーフティネットへの警鐘となった。もっともこちらは同様の事故がすでに海外で起きており、事故は予見できたもの、とする見方が強い。

中越地震によって起きた柏崎刈羽原発の火災に対しても、当初の設計をはるかに超えるマグニチュードを受けたが、原発自体は異常を感知してほぼ自動で全稼動炉が停止している。
設計予測を超えた事態に対しての対抗力の高さは、決して低くはない。こういったオーバーマージンの取り方はこれまでの事故から学ばれたものだ。

柏崎刈羽原発にはIAEAも査察に入ったが、地震の規模、事故の規模と照らし合わせ、そこにある被害の状態が「規模から予測される予想被害よりも少ない」と報告している。
もっともだからといって活断層の存在に気づいてからだまっといた東電の姿勢がほめられたものではないことは確かですけどね。

施設の設計とかは東電じゃないですし。
ちなみに、よく放射性物質漏れ!とかニュースになってますが。

ヨウ素程度がちょろちょろ漏れた程度の被曝だとぶっちゃけ間近に住んでる方でもCTスキャン一回受けたらそれをはるかに超えた量の被曝を受けていることになります。
X線、つまりレントゲン写真一回で0.2~0.5㍉シーベルトくらいで、CTスキャン一回で7~20㍉シーベルトくらいかっ喰らいます。

平成19年の放射性物質漏れでの被曝程度は1/1000万㍉シーベルトと公表されており、0みっつくらい鯖読んでるとしても健康被害なんか起きやしません。そんくらいだったら日常生活での紫外線とγ線被曝だけで軽く凌駕してます。
ちゃんと被曝被曝ー!ってTVが騒いでるときはどんくらいの量の話をしてるかを聞いた方がいいと思います。

でも中華のはアウト。

0 thoughts on “スリーマイル島原子力発電所事故

  1. 寄生虫イヤなら中華産食えばいいんじゃね
    強力に殺虫されてますよ?
    もれなく自身も世間から除外されるかもしれんがなw

  2. とうとう放射性物質入り鉄鋼材まで出荷されてましたね…。
    ヘタリア南無wwwww

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