発狂するオセアニア

オーストラリアと日本の民間レベルでの個人的な感情対立が激しくなってまいりました。
状況にもよりますが、オーストラリア在住の方は十分に注意なさるがよろしいかと。

もちろん、発端は商業捕鯨反対に対する活動ですが。

まずはいくつか記事を。いずれも痛いニュースさんからです。

【日豪】豪メディア、日本人有志が作成した豪州批判のビデオ「白豪主義…」を紹介。豪で大反響…日豪の緊張を警戒
【日豪】「恥知らず日本!」 豪・反捕鯨団体、日本領事館前で「日の丸」陵辱デモ

また、過激系の反捕鯨団体が日本の調査捕鯨船に体当たりして勝手に沈没して、捕鯨線が救助した事件もありましたね。あっちじゃなんか調査捕鯨船が攻撃してきたことになってるらしいですし、体当たりしてきたやつはのうのうと暮らしてるらしいですが。
そうそう、調査捕鯨船相手に軍艦出す、ってのも国会議員が発言していました。


ここで改めて双方の立場を。
日本の主張としては数が増えすぎているミンククジラを捕鯨し、その生息数を制御すべき、としています。
クジラはその図体のため、小型海産魚類を大量に浪費してしまう傾向にあります。
食糧はイワシなどの小型魚類ですが、これはこの範囲にとどまりません。イワシなどの魚類の減少は連鎖的にそれを食糧としている大型魚類、マグロなどにも直接的に影響し、その生息数を一気に減らしてしまいます。食うものがなければ生きてはいけません。

それゆえに、捕鯨によりクジラ類もその生息数をある程度減らし、同時にただ殺したのではかわいそうですし、それを食べる文化のある国は喰っちまえ、ってのが主張ですね。

一方のオーストラリア政府は商業捕鯨はおろか、調査捕鯨も限定的に認めるのみで、捕鯨は原則一切禁止の意向を明らかにしています。
クジラは我々哺乳類と同様の種であり、その知性は高く、また数も少ない希少種であり、保護すべき対象であり、食糧とすべきではない。というものですね。

さてさて。どちらが正しいかなんてのは知りません。
商業捕鯨が再開したところで、今の日本人の大多数はもうクジラを好んで食べはしないでしょう。アメリカ式の肉食に慣れ、すでに鯨油を用いた灯火の利用もありません。
もともと、クジラってのはすっごく脂の多い生き物で(それゆえに低温の海洋での活動が可能なのですが)、その脂に以前の日本は価値を見出していました。といっても主に江戸時代とかですが。
鯨油は菜種油、炭などと並んで、油の産出のないこの国において、貴重な燃料だったのです。

しかし、今はもうその鯨油を使う必要もありません。植物油が大量に生産されており、安価に出回っている以上、工場生産できない鯨油がこれに品質、生産量いずれをとっても立ち打ちできません。
ですから、鯨油を目的の捕鯨、というのはもうあり得ません。

そうなると、なんで捕る必要が?ってとこになってしまいます。つまり、この点において日本は明確に商業捕鯨の必要性を有していません。
それでもやらなければならない、としているのは、遠洋漁業におけるマグロなどの漁獲高減少にあります。その直接的原因がクジラにある、というのが日本としては明確なわけです。
全世界単位の温暖化が原因なら地中海産のマグロも減らなければなりません。が、そういう話はほとんどありません。

ちなみにマグロを日本人が喰い過ぎているから減ってるんだって主張も外れです。
日本のマグロ消費量は減り気味のはずで、むしろ急上昇しているのは中国などこれまでほとんどマグロを食わなかった国の消費量が急上昇しています。

ですから、日本としては捕鯨はそれ単体ではむしろハイコストでローリターンな投資に近いと言えます。
商業捕鯨をしたところで、ロクに売れないでしょう、あんな硬い赤身。好きじゃないと食べないでしょ。
さえずりやべーコンでもじゃあ牛肉に比べて旨いか、っていうと微妙ですよね。好きな人は好きでしょうが、ずば抜けて旨くて値段に見合いますか、って話になったとき、見合いますか?
むしろ、その投資を回収するのはマグロなどの遠洋漁業で回収することが目的なわけです。っていうかこのあたりはとてもはっきりしています。

しかし、オーストラリアなどの白人国家はもともと魚をあまり食べません。そういう文化をもともと持っていません。
ここから先が白人の面白いとこで、なぜか彼らは自国の文化を至上としやすく、他国の文化を劣等文化に位置づける傾向にあります。この白人至上主義は世界のいたるところで見ることができます。
もっとも有名なのは南アフリカ共和国のアパルトヘイト政策ですが、基本的に白人国家には大なり小なり白人至上主義が存在していることは忘れてはいけません。そして、我々が彼らにとっての劣等種族である黄色人種であることも。

文化に上も下もないと思います。そういう意味で私は食べたくはないですが、韓国の犬肉食や中国の猿食などの文化も問題ないと思います。堂々としていればいいと思います。
ヘタすれば首狩り族の人肉食文化も(モラルの面での問題を除けば)問題ないと思います。首狩り族の問題はその種族内から犠牲者を出しているのであれば問題ないと思います。
そして、それを持ってして自国の文化を上だとか下だとかいう理由にはなりません。
首狩り族のカニバリズムは彼らにとっての神聖なる儀式にして信仰であり、白人のいうところの基本的人権にあたる信仰の自由に根ざしているのですから、それを批難するのは私にはできません。
こういう考えは野蛮だと言われるでしょうか?

しかし、白人国家の白人至上主義においてこの理屈は通用しません。
信仰の自由、人権、それらのすべては(白人の)という接頭詞を省いているのだと言って過言ではありません。
アメリカの南北戦争だってそうでしたよね。まあ表向き黒人の解放でしたが、むしろ黒人の解放は建前で、主な理由は経済的な側面が主体ではあったのですが。
現状でも南部では黒人が蔑視されていることに変わりはありません。
この蔑視感を覆しているのはほかでもない悪魔の発明である貨幣だけです。経済能力がなくなれば、彼らは笑って日本人を殺せるでしょう。中東がそうであるように。極端な話ですけどね。
アパルトヘイトの崩壊も経済的側面がほとんどです。

人種の坩堝と言われるニューヨークですら、マンハッタンは白人の町ですし、ハーレムやスラムは黒人の世界でしょう。

ですが、それを批難する気も沙耶にはありません。ビデオではクロナラ暴動を挙げていますが…。

”そういう文化”なんです、彼らも。有色人種を蔑視し、ともすればそれを家畜以下と断じ、人間として扱わない、そういう文化にすぎません。蔑視される側にしてみればとんでもない話ですし、カニバリズムと何が違うのかと思いますが。
問題は、それが自国内とその蔑視感に根ざした人たちの間だけにとどまらず、その文化を持たない人間をターゲットにしていることです。べつに蔑視されることを良しとして、その文化に含まれることを歓迎する有色人種を蔑視するのは自由ですが、その文化を有しない文化圏も含めて蔑視するという”文化”なんですね、これが。

ここまで考えれば答えなんて簡単です。

向こうさんは”人種差別に根ざした価値観を押し付けてきている文化”であって、こっちの科学的見地なんて聞いちゃいないわけです。牛食うのはいいのになんでクジラはだめなの、なんてダメだからダメに決まってるじゃないですか何いってんだこのイエローモンキーって世界なわけですよ。

文化は尊重したいですが、それは双方が互いの文化を認めあって初めて成立するわけで、首狩り族の問題もそこにあるわけです。首を狩られることを良しとしない文化圏を対象として狩るからいけないわけで、自分の民族内で殺し合おうがそりゃ自由にどうぞ、って話。
人殺しや人喰いのタブーなんてあくまで文化で生まれてる統制にすぎませんから。善悪なんて文化圏で変わって当然。
そういう意味では同一種族であるモンゴロイドを感情的に批難する韓国のほうが、よっぽど理性的だと言えます。

極端な話をしましたが、突き詰めてしまえばそういうことにすぎません。
お互い、文化の主張をしているだけで、一方は「人間」は人間、動物は動物として扱い、片方は「白人」は人間、それ以外は動物、という文化基準でそれぞれの人間の価値観に基づいて動物の価値を主張しているだけなんですから、相入れるはずもありません。大東亜文化圏ってのは歪んではいますが、少なくともこの価値観からの解放を目的とした面もあります。もっともそこまで御大層なもんでもありませんでしたが。

世界はそんな矛盾と差別でできています。それでも回っていけるのは経済という共通価値基準がそれとは別に存在するからです。
正味、経済的見地から言えば豪州の行動はいずれ経済損失として豪州に跳ね返ります。もっとも、それを補って余りある地下資源と家畜資源と農産物を有しているから豪州はこの行動に出ているわけですが、海産物の大幅減少は漁業生産には打撃となってしまうでしょう。トータルでプラスだから気にしてないだけです。

さ、ここで質問です。

あなた、本当にこれで地球市民なんて言葉信じてるんですか?

0 thoughts on “発狂するオセアニア

  1. 何と言うか、コメントを見て思うんだが、日本と言う名の国なのに、日本じゃないって印象だな。
    日本人の心は、船にでも乗ってオレゴンにでも行ってしまったのか・・・。
    まぁ、首に包帯グルグル巻きの状態で優先席の前に行っても、全員即狸寝入りだしね。
    最近では、具合が悪くて倒れた人を支えるのではなく、避けるのを多く見かけるし、それだけでなくおもむろに携帯を取り出して撮影する阿呆も良く見かけるわ。
    終わったなorz

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です