のろのろうぃるすのろうぃるす

なんか嫁が吐いてぶったおれました。まあ、いつものことなのでノロとか関係ないとは思いたいのですが。

私の方は至って元気。ちょっと偏頭痛が(今)ひどいくらいです。あたまいてぇ…。


さて。さっさにエンドレスエイトの話を聞いていた(いや、むしろ聞かされていた)のですが。

時間のループを扱ったもの、というのは結構ネタとしては古くからあるSFです。
というわけで、それらの何がいいとか悪いとかはは読むヒトに任せるとして。

久々にやってきました物理のお時間。多分全読者10人中9.9人が見た瞬間に読むのをやめるカテゴリーw

時間、とはよどみなく流れるもの、では”ありません”。
いきなり「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。」なんてホザいたヒトを全否定です。時間、とはタダの軸に過ぎません。縦に10cm横に5cmとかと同じで未来方向に3時間とかそういう軸です軸。
軸は動きません。変わりません。三次元の空間の各要素は、時間の軸に沿って変化する数値に過ぎません。

つまり、これらはあわせるとどうなるかというと、ベクトルですべて表現できてしまいます。

さて、では、時間をループする、というのはどういうことでしょうか。ある一定の時間軸の点に到達したときに、すべてのベクトル、もしくは空間要素のベクトルの一部が時間軸のマイナス方向へのベクトルに変化し、本来(過去)に存在していたベクトルの起点に戻るベクトルとなる、ということです。

意味わかりませんね。書いてるヒトも半分わからないので気にしなくていいです。
では、こんな現象は起こりえるでしょうか。


答え:知るかばーか。


時間は軸、なので、マイナス方向へのベクトルを生成しても論理として破綻しません。ただし、タイムパラドックスは発生しえると言われています。ただし、だからといってタイムマシンが存在し得ないという証明にもなりません。
パラドックスの解消のために先人はいろいろ苦労しているわけですが。

こういった現象の発生を説明するのによく用いられる手法が特異点の作用を言うものですね。特異点は時空事態がゆがんでしまい、無限に0へと交差し、一点で無限を内包する点のことです。具体的には超質量によるブラックホールなどが特異点のいい例ですね。確かに、軸ごと曲がってしまうので、時間軸に平行な線を引いても時間軸に交わってしまいます(時間がゼロ、つまり停止する)そこから先はマイナスなので、逆行する空間を生み出せます。

ええ、ゼロになる点、すなわち、特異点ですが、ここは有限の一点でありながら無限であるところ。
どうやって、無限の点を越えるのか、というもっと厄介な問題が生まれるだけだったりするわけです。

そこで、別のアプローチ。観測者、というとさっさがハルヒネタか!みたいになるんですが、そうじゃなくて。
僕らは三次元の空間に存在するので、二次元の線を認識できます。その全体も含めて。
時空は四次元ですから、僕らは特定の時間においての状態しか認識できません。

じゃあ、その上の次元から見たら? 三次元は二次元を内包し、そのすべてを認知できる。
二次元は一次元を内包し、以下略。

より高次からみると、時空の四次元も時間を含めて認知しうる、というのが観測者、という概念です。
たとえば、ひぐらしなどで使われた(時間のループテクニックはただのオカルトですが)、羽入の積み木遊び、というのはこの概念に近いものですね。

これが、俗にSFなどでは観測者などと表現されますが、固有の存在を指したものではありません。われわれのいる4次元の空間を時間を軸としてすべてのベクトルを認知可能な存在、という意味でしかなく、それが生命体であるかどうかすら問いません。
より高次の次元が存在すればそれでそれが観測者なのです。

これをうまく取り扱ったのがEver 17なんかですね。時空の概念を理解してやった場合、あのゲームは最後でやられたっ!と思わされます。
ネタバレなんであんま書きませんけど。

この時空の概念から、過去へ向かうベクトルを生成した場合、生じうるのがタイム・パラドックスなわけです。
つまり過去に戻って自分を殺したら、自分を殺しに来る未来の自分が発生しなくなるので、過去の自分は殺されない。しかし、過去の自分が殺されない場合、未来の自分が発生するため、未来の自分によって殺される。
こういった未来変革に干渉することによる問題の発生です。パラドックスってのは矛盾、って意味です。

代表的なパラドックスは、「私は嘘つきです。」という人は正直者か、うそつきか。というヤツですね。
自己言及によるパラドックスはアルキメデスの時代から喧々諤々論議されているので知りたい人はそちらをどうぞ。アキレスと亀なんかも有名な話。

さて、タイムパラドックスの解消のために仮説として生まれたのが、みなさんよくご存知、パラレルワールドの概念。パラドックスの発生の都度、世界は平行宇宙として無制限に分岐する、というものです。
絶対必須条件は、パラレルワールド間で干渉(相手の世界を覗いたり行き来したり)できないこと、が前提です。

パラレルワールドに行って~みたいな話しはよくありますが、これをやるとパラドックスを内包するため、パラドックス解消のために生まれた仮説がパラドックスを生んでは本末転倒なのです。

このほかにも、パラドックス解消に関してはいくつもの仮説があります。

調べてみると意外と面白いかもしれませんよ。話としてはとっても小賢しい話ばかりで、数学的なことを言ってるのにほとんど揚げ足取りの世界ですから。
もっとも、通常のパラドックスについては現在はほとんど哲学に落とし込まれていますが。

さて。では実際に時間を旅行する、ということは可能でしょうか。

結論から言えば、数字の上だけで遊んでいいならば「可能」です。現実解を、というならまあ人類滅亡まで実現しないでしょう。よほど何かオーバーテクノロジーでのブレイクスルーでもあれば別ですが、科学が今までどおりの論理を踏襲していくなら難しいでしょうね。

時間、という軸の中で逆方向へのベクトルに向けるにはどうすればいいのか、って話になると、アルベルト・アインシュタインにたどり着きます。
なぜなら、時間を軸って事にしようぜ!ってなはっちゃけた事を言い出したのがこのヒゲのおっさんだから。

時間軸は、ヒゲのおっさんの定義では、光の速度を基準にします。つまり、それ以下の速度はすべて未来方向へ進むベクトル。
過去に戻るには光速を超えなければならない、というのはここからきています。
そして同時に、それがとっても難しいモンで考えられたのがワームホール。虫食い穴、というヤツで、特異点に限りなく近い場所で軸がゆがんでいる状態の場合、軸にそってまっすぐ進むより、りんごの中を穴あけて突き進むみたいにして隣の軸までの穴ほりゃいいんじゃね?

ってのがワームホール。別名、アインシュタイン-ローゼンブリッジ。ローゼン!ローゼン!

…失礼。
ええ、生成は可能です。さらに、そこを通過できるかどうか、という点ですが、質量がマイナスの物質があれば(つまりエネルギーがマイナスってことですが)可能らしいです。

いつから人間の質量がマイナスになったのか知りませんがね。
ワープとかショートカットアンカーとか超時空航法とかいろいろありますが、だいたいどれもこの話に基づいてるのがほとんどですね。

ワームホールの生成には特異点が必要で、シュバルツシルトの解(シュバルツシルト半径を導き出したアレ)がご入用になってまいります。
「おっちゃん!ブラックホールひとつっ!」
みたいな調子で定食屋でも注文できるようになったころには、きっと実現していると思います。

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