あさま山荘事件。そしてそこへ至る経緯。
何が起きて、何がなされたのか。
私たち団塊Jr世代がなぜ左翼主義をあれほど嫌うヒトが多いのか。
そして、なぜ社会は左傾化しており、その反動の右傾化がおこっているのか。
社会主義とは何なのか。
共産主義とは何か。
マルクス・レーニン主義と毛主義との違い、コミンテルンの立ち位置と彼らがなぜそうするにいたったのか。
世代間闘争とは何か。
なぜ反目されてしまっているのか。
これは決して当時の一部の人間だけの暴走ではない。
革同共やマル、赤軍に属さなくても、当時の一般学生の中でかなりの数がこの抗争に身を投じ、そしてその後、組織に属していないからと軽微な贖罪で世間に舞い戻り、子供を作り、家庭を築き、そして今の社会の基盤を作っていった。
ぶっちゃけ、当時の学生闘争のメンバーに名を連ねた人間が現企業体のトップや組織トップなんてことはざらにある。
それだけ、大規模な動きであったということ。
安田講堂事件。あさま山荘。
これを、当時の若者の一部の暴走だから、と許容するのはあまりにも埒外といわざるを得ない。
警察組織の動きに問題があったとかなかったとか、そんなのは問題のすり替えでしかない。
人を殺す意図を持って、人を殺した集団と思想と、それに共感した連中がいた、という話だ。
それもたった30年ほど前に。
彼らがどれほどの人間を殺し、そしてどれほどの人を傷つけ、そのうえで今は幸せに生きる権利を声高に叫んでいるのだとしたら、ぞっとするとしか言いようがない。
革命の名のもとに、何が起きたのか。
左翼の、もっとも突かれたくない歴史。
「私たちは違う」そう彼らは言うが、根底に流れている思想は同一であることも忘れてはならない。
やる夫はあさま山荘を攻略するようです 【序章】
血みどろの日本を。これがたった30年前の姿であり、我々が「平和」と呼ぶこの日本の姿の一つだ。
この国にだって、テロ組織くらい、まだいるんだぜ。