さて、沙耶です長いですね。
前述のとおり、バロックを再現しようとするとどうしてもかなり難しい部類に入ってしまいます。
そもそも音が少ない。ごまかしにくい。
クラシックの作曲とはゼロから100を作ることであり、編曲ってのはそれをまた全然別のものに作り替えることです。
そしてDTMの指揮者はあなたなのです。
結論。
作り変えてしまえばいい。バロックの”再現”なんてできもしない目標なら、そもそも目標が間違ってる。
”再現”しなけりゃいい。だって再現ならCDの中に完成されたものがあるのだ。
沙耶なら少なくとも”再現”は目指さない。バロックはもともと宗教音楽なので、原曲が声楽曲で教会曲なら。
沙耶ならこうする。
通奏低音をやるハープシコードを切り捨て。パイプオルガンに切り替える。
弦楽部にバイオリンに加えてチェロとコントラバス、ヴィオラ追加。弦楽四重奏を加える。演奏パートを第1Vにメロディラインのほか、第2Vユニゾン、ハーモニクス、そして飾り音符にも。コントラは通奏低音にかぶせる。
木管と金管を加える。クラリネット、フルート、オーボエあたり。メロディラインやらせる。声楽パートを管楽器におくわけですね。
フルートやピッコロはメインのメロディラインのさらに上のユニゾンやハーモニクスにも充てます。
これくらいでだいたいバロック音楽の古典派アレンジに変わります。メロディラインをさらにピアノ、ハープなんかのソロパートも加えてフーガ調におっかけっこにしてみたりもしてみるかもしれません。
あとは各パートを適当に削り落していきます。常に全部がなってたらうるさいですから。
有る程度多数の管弦楽にするので、それぞれの見せ場となるソロパートも与えていきます。ソロっつってももちろん通奏低音とユニゾン、バッキングのハーモニクスはなるべく弱めでも入れていく。でないと完全なソロをやれるほとDTMの楽器の音はよろしくない。
静かに始まる曲なら、非常にアタックの緩いコントラの低音から入って、すっと木管や弱めのピアノあたりからそっとはいる。
勢いのいい曲ならのっけからオケヒで飛び込むのもありです。
もうすでに全然バロック形式なんか無視していますが、沙耶的にはこれでOK。だってバロックあんま聞かないしーwwwwwww
古典とかロマン派好きだしーwwwwwwwwww
楽器の数を増やすことで、DTMの楽器の音がヘタレなのをカバーさせます。もっとも、死ぬほど音がチープな場合、ダメさ加減が増すのでやりすぎには注意。
さすがに声楽曲にティンパニ重ねたらすでに別モノって感じにしかならんとは思いますがww
あとはいいVSTなんかの音源があれば、コーラスを重ねてみるのも悪くないですね。弦楽にコーラスを重ねるとだいぶ粗が消えます。
んで、バロック的ではないですが、楽譜にない飾り音符や裏となるメロディなんかも作ってしまいましょう。
飾り音符ってのはある音に入る前にアルペジオなんかでその音への入りを作る技巧。メリハリつけて使うと気持ちよくなります。まったくバロック的ではないですがwwwwwwwwwwww
メロディも、通奏低音と長音によるキーノートメインの”響かせている”状態の小節で、はるか上のオクターブあたりでイメージの似たメロディラインを作って弱めにかぶせます。
フーガ的に同じテーマの展開でもいいですし、別の章への移行としてのそっちのテーマを持ってきてもいいです。調の合わせとコード進行に気をつければ載せれます。
どうせ数小節のことです。耳に痛くなければいいのです。
ええ、まったくバロックの技法ではないですが。
ここまでくるともうすでに原曲のイメージは全くなくなります。というか原曲のイメージである必要もあまりないので気にしませんww
さて、そうすると原曲がもうなんというかバロック形式尊守だと古臭くていけません。コード進行に不協和音を混ぜて盛り上がりと不穏感も作ってしまいましょう。
せっかくですからバラバラに分解していき、同じテーマを四楽章仕立てで異なる感じに仕上げてもいいです。
え? 何? 原曲レイプ?
お前あれか。原理主義者かなんかか。
なに言ってんですかどうせ著作権なんて数百年まえに消えています。気にする方がどうかしてます。
まったく同じもの、を作ろうとするから難しいんです。だってその曲はCDで聞きまくってるわけで、同じ曲にしようとしたらCDのレベルと比べてしまいます。
これは、絶対にやっちゃいけないことです。到達できないとこを目指すのと同じです。
その曲をまず口笛かなんかで吹いてください。
自分的に盛り上がる部分、のっぺりと平坦に吹く部分、ひそやかに吹く部分…いろいろあるはずです。CD聞くのをやめて、何百回でも口笛で吹いてください。
同じテーマメロディでも、静かに起こすパターン、荒々しくはいるパターン、荘厳に流れるパターン…無数に生み出せるように。あとはそれの組み合わせだけです。
自分流の原曲演奏ができるようになり始めたら、作業開始と行こうじゃないですか。
沙耶だったらパッヘルベルのカノンとか、いくらでもアレンジができますよ。CDなんか聞いちゃいませんww
口笛は一音しか演奏できませんが、その時に脳裏で同時に何か別のパートが演奏されているはずです。
演奏されてなかったら演奏されるまで口笛吹いてろ。
自分流のその楽曲のイメージを作ってから、それを作る。クラシックのDTMは原曲再現でもなければ作曲でもありません。
指揮者として編曲してください。
ほら、あなただけのBWV1053が出来上がります。曲に名前つけてあげてください。
それは、あなたしか演奏できないクラシックの出来上がりなのです。
楽譜なんてフルスコアある必要なんかありません。ピアノアレンジのメインメロディだけ書いてあるスコアがあれば十分。
…で、鳥の詩作りかけてめんどくさくなって放置してる沙耶さんでした。
つかSC-8850ほしいよー…←ハード音源原理主義者
もともとレコンポーザな人だったのでステップ入力がやたらめんどくさいWindowsのシーケンサー嫌い…。ピアノロールわかんない…。しくしく。