麻薬のはなし

軽いネタとして知っておくと面白いかもしれません。沙耶です。
アルカロイド系の知識はほとんどないので聞きかじりですよ?
有機なんて嫌いですw

ちなみに”覚醒剤”は別モノです。今回はとりあえず植物由来の自然のアルカノイドに焦点を当ててみました。


まず、麻薬、と言われて思い出すのは白い粉。それ以上知ってる人はちょっとアレな感じですがw

代表的な麻薬(少なくとも日本国内では全部違法)とよばれているものは、いくつかの種類に分かれています。
麻薬、ドラッグの恐怖、みたいなサイトで様々な記述を見ることがあると思います。

たとえばこんなの。

覚せい剤には、中枢神経と交感神経を興奮させる作用があり、使用すると一時的には、爽快感や眠気、疲労が取れたような感じになりますが、効果が切れると激しい脱力感、疲労感、倦怠感に襲われます。このため、続けて使用する欲求が起こり「一度だけ」のつもりでも、乱用する回数や量がどんどん増えていき、自分の意思では止めることができなくなり中毒症状になっていくのです。


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 覚せい剤の乱用を続けると「覚せい剤精神病」の状態になり、壁のしみが人の顔に見える、いつもみんなが自分を見て悪口を言っている、警察に追われている、誰かが自分を殺しに来る、などといった幻想や妄想が現れるほか、時には錯乱状態になって、発作的に他人に暴行を加えたり、殺害したりすることがあります。

 このような精神障害は、乱用をやめて治療を行い通常の生活に戻ったようでも、何かの刺激をきっかけに突然精神障害が起こるフラッシュバック(再燃現象)といわれる症状が長期間に亘って残る危険性があります。
 また、大量の覚せい剤を摂取すると急性中毒により、全身けいれんを起こし、意識を失い最後には脳出血で死亡することもあります。



警察さんのHPから引用してみました。
さて。実はこれはいくつかのドラッグの効果をあえていっしょくたにして記述しています。いや、別にそれが悪いとも思いませんよ。恐怖心を煽るにはいい感じです。

ただ、正しく知っておく、というのも悪いことではありません。
だから使ってみる、とか言い出したら悪いことです。

まず、麻薬にはいくつかの系統が存在しますが、大別するとアッパー系とダウナー系に分かれます。

一般に強い幻覚作用を引き起こすのはアッパー系の特徴で、ダウナー系はむしろ激しい睡魔に襲われます。

有名なとこから行きましょう。
主要なのは三つしかありません。すなわち、アヘン、コカイン、そしてマリファナ。

すべての始まりは、アヘンにあると言っても過言ではありません。ダウナー系の主流はアヘンです。
アヘンは芥子の種子から得られるもので、北朝鮮の主力輸出品ですね。
これをこのまま使うのがアヘン窟とよばれた場所での利用ですが、現代ではこのアヘンから主要な効果成分を抽出して利用しているのが基本です。

・モルヒネ
軍事が好きな人ならモルヒネ注射を覚えているでしょう。現在でもがん治療時の鎮痛剤として用いられる、れっきとした医療品です。
モルヒネはアヘンから抽出してつくられるアルカロイド系薬物で、その効果は鎮痛、麻酔などです。
基本的に、神経の伝達の際のレセプターを非活性化させ、神経伝達を遅延、阻害し、外部刺激に対して緩慢にさせます。もちろん市販はされておらず、医療機関での適正な使用を基準とします。軍でも衛生兵以外の利用は基本的に禁止されているはずです。
なぜなら、モルヒネには強い中毒作用が存在するため、継続しての連続使用は危険です。そのため、がん治療など強い麻酔効果と鎮痛効果を求める場合のみに利用されており、通常の手術麻酔は神経麻痺を起こす神経ステロイドなどをガスとして呼気に混入し、昏睡させることが通常となっているようです。

・ヘロイン
モルヒネを加工して作られるアルカノイド系。塩酸ジアセチルモルヒネ。効果自体はモルヒネとそう変わりませんが、依存性を引き起こす中毒物質の含有量が飛躍的に増加しており、こちらは純粋に麻薬とよべる代物です。モルヒネを無水加工して酢酸を加えたもの、かな。
服用すると強い酩酊状態に陥るもので、まあ言ってしまえば酒の超強化版。白い粉、ってのはこれを指すことが多いですね。最も強力な麻薬の一つです。


次に、コカノキから採れる麻薬成分。つまり、あの社名にもなったアレですよアレ。

・コカイン
コカノキから抽出されるアルカノイド。コカノキは南米産の灌木で、この木自体が大変高い値で取引されていました。南米のマヤ・アステカなどでの神秘体験の記述などには絡んできているモノですね。
後にコカインを抽出できるようになると、モルヒネ同様に麻酔薬として使われるようになります。
当初、コカインにはモルヒネと異なり中毒性はないと考えられていたため、各国でひろく合法ドラッグとして流通しました。そもそもが中毒性のないモルヒネにかわる麻酔薬の開発として生み出されたのですから。
コカ・コーラが成分にコカイン成分を含んでいたのも、そういう背景のもとです。
しかし、後にそれが大きな間違いであると判明します。コカインの中毒性はモルヒネよりも強いもので、精神的に依存するものになります。シャーロック・ホームズもこのコカイン中毒であったとされていますね。

コカインはアッパー系にあたり、精神が高ぶり、強い興奮状態を引き起こします。
この効果は極めて短時間なのですが、その効果の強さは覚醒剤をはるかに超える強力な興奮作用をもたらします。
その後、通常の精神状態とその落差故に無気力状態などに陥ります。超強力な躁鬱を人工的に生み出すようなものです。また、コカインは体内に抗体ができやすいため、二度目は同量の摂取では同等の効果が得られないため、より多くのコカインの摂取を要求します。

俗に皮膚の下に虫が!とかはこれです。強い幻覚作用と興奮作用を併せ持ち、非常に高い中毒性を有しています。

さあ、それでは最後は俗に合法ドラッグとすらいわれているマリファナです。これは本来「麻薬」に分類されません。というか麻薬じゃないんですね、実は。
マリファナ、は大麻とよばれる麻から採られる成分です。一大産地はインド・中東。これらの地域で”ハシシ”などとよばれるのが大麻です。
多くの国、地域でマリファナは現時点で合法ドラッグとされている地域も多々存在し、WHOでも麻薬とは規定されていません。

・マリファナ
麻の葉から作られる嗜好品に分類される代物です。中毒性・依存症はありますがWHOの研究などでは酒・たばこへの依存症よりも依存症の度合は低い、とされています。
ちなみに、意識したことはあまりないと思いますが、コーヒー、緑茶などに含まれるカフェインもこれら”アルカノイド”に属する神経作用物質で、”比較的弱い依存症と中毒性”を引き起こします。
カフェインへの依存は酒、たばこと並んで中毒症状を引き起こすとされている代物です。コーヒーは決して安全な飲み物ではありません。ご注意を。もっとも、その程度は軽微ではあるのですが。抽出されたカフェインは劇物に指定されています。致死量10g~12g程度の非常に弱い毒性を持ちます。

とはいえ、カフェインはあまりに多くの物質に含まれており、これらを取り締まるとえらいことになってしまうので、取り締まられていないだけです。禁止すると食べれるものがほとんどなくなります。

さて、マリファナですね。中東でのハシシ。
この主成分はカンナビノイドとよばれるアルカノイド。麻は全般にこのカンナビノイドを含みますが、特にインド麻は含有量が多く、これを指して大麻とよびます。
園芸などの栽培品種は品種改良でこのカンナビノイドを生成しないように品種に手が加えられたものです。

致死量は非常に高く、毒性の低い薬物ですが、同時に精神に作用するものでもあるため、これに起因するうつ病の発症や統合失調症の発病リスクなども高まります。
この辺はたばこのがん発病と同程度の関連性だとカンナビニスト(マリファナ愛好家)は指摘しています。
常用するとかなり強い精神病の発症率を誇るのですが、これが常用ではなくたまに利用する、程度だった場合は発症リスクがほとんど未使用と変わりません。そして、中毒性と依存性が煙草などより低いと考えられる面もあることから、安全なドラッグとしての合法化を申告している人もいます。

もちろん、国内では違法なのですが、海外では普通に嗜好できる国も多々あるため、国内のカンナビニストは海外にでてそこで嗜んでいるようです。
同時に、麻は衣料品や工芸品にも用いられる重要な原料でもあるため、麻の栽培などについて、産業面からの規制緩和を要求している面もあります。


さて、ここまでが植物由来の麻薬類や大麻です。LSDも麦角から取れるため、本来はこっちかもしれませんが、基本的にアレは化学生成するものなので。
まあマリファナ合法化に諸手を挙げて賛成とかは言いませんけど、いっしょくたにされちゃってるのはちょっとかわいそうな面もありますね。ニコチンなどのアルカノイドがよくて、カンナビノイドがダメっていう明確なとこが示せないためです。まあニコチンもダメなもんだとは思いますがやめられない止まらない。

立派に依存症です、本当にありがとうございました。

…あ、沙耶は14歳ちゅーにだったからた、たばこなんて吸ってないよ!

さて、化学合成される麻薬がLSDや覚醒剤。これはまた今度、暇があったらw

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