いこう! 竜の巣へ! 父さんは生きて帰ってきたよ!!!
なんてことが起こるわけもなく。空から女の子も降ってきません。おかしいです。
ボクの人生設計の予定ではだいぶ前に降ってきてなきゃいけないんですが。
困ったことですね、神様の気まぐれにも。
ところで。
竜の巣ってのは巨大な低気圧って説明でしたね。見張り台のパズーとかが窒息してないとか、あの高度じゃ寒いじゃすまないってハナシは置いといて。
アップドラフト(Vertical updraft)とダウンドラフト(Downdraft)。いわゆる上昇気流と下降気流。そのメカニズムは代表的なものは解明されていますが、いまだに突発的なものに関しては明確な説明が出来ないものも存在します。
いずれも、ほぼ真上に向かって吹き上げる、もしくは真下に向かって吹き降ろす”風”。つまり、空気の流れ。
一般に、アップドラフトは地表付近が温められ、地表付近の空気と上空の空気の温度差が非常に大きくなったときに発生します。夏の海の積乱雲とかね。地形や大気の対流で発生する上昇気流はそれほど強力ではありません。
しかし、低気圧は基本的にこのアップドラフトを随伴します。台風はこの代表的なもので、アップドラフトのお化けです。
このアップドラフトのきわめて局所的な発生がハリケーン、竜巻ですね。急激な上昇気流は地表付近の空気を瞬間的に奪い取り、地表付近で局所的な気圧低下を起こします。気圧の下がったところへ周りの空気は流れ込みます。このときに、地球の自転の影響で右に巻くとか左に巻く、ってのが生まれますが、周りの大気が渦となって中心へ流れ込もうとします。
しかし、中心部は化けモノのような上昇気流を伴っており、流れ込んだ大気をすべて高空へと運んでしまいます。
そして、この上昇気流の”壁”に囲まれた部分こそ、台風の目、と呼ばれる凪の空間。気圧変化がまるでおきないため、凪ぐんですね。
一方のダウンドラフトは高気圧が随伴します。基本的に高空の状態で発生するため、ダウンドラフトには地形的なものはありません。発生パターンはさまざまで、温度差によって気圧の変化が生じ、鉛直方向の対流となる場合などが代表的かもしれません。
いわゆる、機内アナウンスで言われる乱気流に突入しています、というのは、この積乱雲によるアップドラフトとダウンドラフトの頻繁な気流の変化を指します。
そして、このダウンドラフトの非常に強力なものをダウンバーストといいます。ジャンボジェットなどですら煽られる、非常に危険なもので、雷雨などの場合はよく発生しますが、地表付近でいきなりものすごい下降気流が発生したりします。
コレに巻き込まれると、非常に危険で、着陸空港が雷雨だとジェットでも迂回してしまったりするのは、低速な着陸態勢時にダウンバーストを受けると機体の建て直しが出来ないまま地表に叩きつけられる、という大惨事を巻き起こすためです。
このほかにも、山岳波(山の斜面を駆け上がってくる上昇気流)、ウィンドシア(急激な風向きの変化。対流界面を越えた瞬間に起きたり、突発的に地表の風向きが変わったりする)、そして後方乱気流(離陸していく前走機の後方に巻き起こる渦巻状の気流。F1のジェットストリームの航空機版という化け物)などがあります。
積乱雲はアップドラフトによって生じ、その結果として上空での高気圧になり、消滅しつつダウンドラフトでの吹き返しを発生させる雲で、気象現象としては非常に危険な雲です。
台風は、巨大なアップドラフトにより無数の積乱雲を周辺に生み出し、その積乱雲の消滅時のダウンドラフトを発生させ、ダウンドラフトで高空から落とした大気を再び中心のアップドラフトで巻き上げるというメカニズムにより、非常に強力な風の化け物になります。
さあ。それでは本題です。グライダー。動力を持たないこの空の優雅な散歩者は、快晴時に生まれる山岳波によって、緩やかな上昇気流にのり、旋回しながら地表へ降りる、非常に優雅な乗り物です。
中でも
…しかし、忘れてはいけません。山岳波は決して常に穏やかな上昇気流ではないのです。
1966年、英国航空ボーイング707型機。世界一周を行っていたこの飛行機は、快晴の富士山付近の飛行時に、乗客に富士山を見せようとした機長の粋な計らいにより、乗客全員が帰ってこれなくなりました。
空中分解。高度4000メートルを超える高空で山岳波に煽られた707は機体全体を捻じ曲げられ、空中でばらばらになり、地表へと落下。生存者なし。
晴れた日の富士山には近寄るな。国内のパイロットは口をそろえて言う格言です。
そして、今日お話するのは、それ以上になんだってーーーーー!なお話。
パラグライダーの練習中の二人がこのアップドラフトに巻き込まれました。通常、パラグライダーの高度は山岳波を利用するので、山の高さに起因します。高高度と呼ばれるものでも8000mを超える超高度な山からのパラは非常に危険です。エントリーレベルでは数百メートルの山からのダイブでしかありません。
アップドラフトに巻き込まれた二人は、わずか10分という短時間で高度9144mまで巻き上げられました。毎分365mといいますから、ダイビング高度は5000mほどの高高度ダイブだったのでしょう。
エベレストを越える高さであり、パラグライダーの通常の飛行ではありえない高度、気温は氷点下を軽く超えます。
高度9144m=30000ft。ジェット機の航行高度です。気圧保護もしていない人間が生きられる高度じゃありません。アルピニストが山頂に立てるのは、時間をかけて登るからで、10分でこの高さは通常血液が膨張し、血管を破裂させます。
実際、巻き込まれた二人は失神してしまいますが、一人は高度6000mまで自然降下した時点で意識を回復し、無事着陸。ほとんど奇跡。
しかし、もう一人は地表激突という悲しい結果に終わってしまったようです。
生身の人間の生存到達高度としてはかなりの記録にはなったんじゃないでしょうか。
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☆ コメント ☆
ウィスニールスカさんは16日、ABC放送に対し「木から葉が舞い上がるような感じだった。私の周りのあちこちで雷鳴が聞こえた」と当時を振り返った。
おもいっくそ積乱雲に突っ込んだみたいですね。雷鳴高度ってどんだけだよ…。
と、いうわけで冒頭のパズーとシータなわけです。
竜の巣が雷鳴高度の巨大積乱雲群なので、生身で外に出てまともに生存できる高度じゃないんですね、アレはwwwwwwwwwwwww
見張りとか言ってる場合じゃねぇよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
死ぬ死ぬwwwwwwwwwwwwwww出ただけで死ぬwwwwwwwwwwwwwwww
凍るwwwwwwwwwwwwwwwww
メインはWin2000デスガー、、、
2000いい子だよなぁ。
JavaVMの問題さえなきゃなぁ…。
x86-64使うためだけにXPだなぁ…うちは。