うしにくー

ペッパーランチ。悪魔のささやき。

いや、沙耶はここで喰ったことないですけどね?wwwww


さて、今回のO-157の件は肉出荷元の段階でO-157が検出されたと。ひと安心ああよかったペッパーランチは悪くないわねわたし明日からまたがっつり肉食いに行くわ!

とお喜びのそこの貴女。体脂肪率を聞いてもよいでしょうか。


…すいませんもう二度と言わないので勘弁してください。殴らないで。ごめんなさい。許して。


さて。世の中にはおにくがいっぱいあります。鶏、豚、牛は言うに及ばず、羊、猿、猫、犬、ウサギ、キジ、猪、タヌキ、シギ、あるいは人。
フランス料理ともなればジビエとしてその日の狩猟結果に応じた料理が饗せられます。

先日などは吉野とキツネ肉というのはあまり聞かないが喰う文化があるだろうかと論じていましたが、よく考えれば犬科なんだし狗肉として喰われていたんじゃないでしょうか。

さて、そんな牛肉ですが、やはり代表格の料理と言えばイギリス人が他の調理方法を知らないだけ欧米人の定番、ステーキですか。
レアに表面だけ焼き上げたステーキ。美味しいですよね。ウェルダンとか何あの消し炭。

そんなお肉ですが、スーパーのお肉屋さんで売ってるお肉にはいくつかの種類があります。

ひとつは、部位そのままから切り出す、ほんもののお肉。こいつはごまかしにくいです。
お肉屋さんで大まかなグラム数を頼み、その場で切り出してもらうお肉。
ぶっちゃけ高い。

パック売りのお肉も多くはこれです。機械でカットしたりはしますが。


んで、もういっちょ。いわゆる、加工肉。鉄鍋のジャンとかにはよく出てきましたね、ダチョウのお肉にウジ虫を植え付けおええええええええええ(思い出した

要はですね。クズ肉の価値を上げるために生み出され、歴史としては30年もの歴史を持つ加工法。
それが、クズ肉にサシを入れる、という加工肉。まあ加工には他にもいろいろあるんですが。

サイコロステーキなんかはその代表格です。あんな霜が細かく入った肉を正方形に切り落とすとか、もったいないって思いませんか?
塊で売ればいいのに。って。

塊じゃあれ売れませんよ。だって、もともとの形がアレでアレなんです。

クズ肉を一旦ミンチにし、それに和牛の脂なんかを混ぜる。まーぜまーぜこーねこーね。

んでこのまぜまぜしたやつに粘着剤を混ぜ、しばらくほかっとくと、勝手にくっつきます。
はい、霜振りお肉の出来上がり。

これを成型肉といいます。んで、実は、O-157ってのは牛さんはキャリアなんです。

で、牛肉ってのは結構これ付きやすかったりします。


なぁに心配要りません。75度で1分加熱すれば菌は死にますし、放出ベロ毒素も80度5分でさようならです。そもそもベロ毒を出すのはO-157が活動温度になるまで肉の温度が上がってからですから、いわゆる常温になってからの話で、冷蔵、冷凍の状態で放出はされませんし、調理前の自然解凍で中毒起こすレベルまでは放出できません。まあ自然解凍のつもりで1晩放置とかしたら別ですが。
ですから、基本はO-157を殺せば十分。逆に、これを殺し切れなかった場合、生きたまま体内に入ったO-157が体内でベロ毒素を吐き出し始め、中毒を起こすのです。


鶏肉を赤い状態で食べてはいけないのはサルモネラがいるから。豚も。
では、牛肉はなぜレアで食べてもいいのか。O-157いるんじゃないの? って話になってきますよね、当然。

O-157は大腸菌です。ですから、肉の中にはいません。牛肉につくケースはただ一つ、肉の加工場で牛さんの内臓加工なんかのとこからとんできてくっついたケースくらいでしょう。ですから、もともとレアケースではあるのです。ラインきちっと分けてればほとんどの場合ここで防止できる。ただ、100%ってわけにはたぶんいかない。

しかし、それは、肉の表面にくっつくことはあっても、その中にまでくっついていることはありません。ですから、表面を焼いてしまえば菌は死滅、はいはいごちそうさまでした。ってことになるわけですよ、そう、”ミンチとかにしなければ”、ね。


サイコロステーキ、成型肉のサイコロステーキをレアで食べたらダメ、なんですよ。同じサイコロステーキでも一枚肉を四角く切り、焼くのとは話が別ですからね? 後者はレアでもいいんです。

ちなみに、サーロインとか部位名がついてる場合はたいてい一枚肉です。
加工肉の場合それを示さなければならないことになっています。誰も気にしてませんがw

同様に、ハンバーグなんかも中まできっちり火を通さなければなりません。危険性は変わらない。
このように、成型肉、加工肉にはその調理において一枚肉と明確に異なる、調理に関する知識が必要です。
ぶっちゃけこんなの常識だろ、としか思いませんが、世の中にはもちろん台所に立ったことがない、なんて人だっているわけですからそれを当然ということはできません。

特に、お代金をいただいてお食事を出している場所ではね。


ペッパーランチは加熱した鉄板に肉を載せ、「お客さんの好きな加減で焼き上げて喰ってください」というお店なのです。


成型肉を出すのであれば、好きな焼き加減ではなく、中まで火が通っていなければなりません。
実際スーパーで見てください。成型肉だから中まで火を通せ、必ず書いてあります。
ちなみに味付け肉もこの加工肉に当たるので(穴をあけて肉の中にタレをしみこませるため、中に菌がいる可能性がある)、こちらもこの記述が必ずあります。


成型肉を出しておきながら、客の焼き加減が悪かったのだ、というペッパーの社長の言い分は通るべきではありません。というか通したらダメです。
成型肉を出した責任はペッパーにあるのですから。O-157の危険性があったとしても、それは防げたはずなのですよ。正しく調理されていたならね。

高温で表面を一気に焼き上げて肉汁を封じるだけではなく、ハンバーグ同様成型肉にはそのあとにじっくりと熱を中に通す過程が絶対必要です。主婦の方はたいていご存じだとは思いますが。
それを怠っておいて客のせいもくそもねーわな。第一に問題なのは確かにO-157が付着しちゃった事実ですが、第二にはペッパーも問題なのですよ。客は、出てきたものの原料構成について知識を有していなければならない、という理由はないのですから。

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