さすがに何でもかんでも悲鳴を上げてたらキリが無い。
ブロードキャストパケットはネットワーク上に存在するすべてのネットワークポートに等しく負荷をかける最強のトラフィック攻撃でもあるのだから。
沙耶です。
ゲイツ様は決して馬鹿ではありません。抜けてるだけです(主に電源プラグが)。
さて。前回マスタブラウザの名前が出てきましたね。これが、Windowsネットワークではキモです。
コイツの存在と挙動を理解しないことには絶対に話が進みません。
世間はファイアウォールファイアウォールって個人PC向けのFWソフトウェアはいっぱいありますが。
ヘタな設定をすると自分が他のヒトから見えなくなったり、あまつさえ他人も見えなくなったり、最終的にはIPアドレスでつないでもつながらなかったりします。
おさらいです。
yoshinoは悲鳴を上げることで他のPCの居所を突き止めていましたね。これが、ブロードキャストで投げられているのですが、このとき投げているパケットはARPパケットと呼ばれるものです。
ARPとは、IPアドレスとMACアドレスの対比を教えてほしいと投げるパケットで、~~ってIPアドレスのMACアドレスは何番?って聞くパケットです。
このときに、IPアドレスとしてブロードキャストを送ると、全員が自分のMACアドレスを名乗ってくる、と言うわけです。
そう。実はWindowsネットワークはIPアドレスを使いません。DHCPもルータもいない、閉塞的なLANを構築した場合、IPアドレスがPCに適切に振られない場合がありますが、Windowsネットワークはこれを気にしません。
彼らは、MACアドレスだけで通信します。よって、MACアドレスさえ拾えればもうあとは用事が無いわけです。
しかし、MACアドレスだけだとPCの名前が分かりませんし、非常に人間にとっては覚えにくいので、PC名とMACアドレスの対比を作る必要があります。これを行うのが、NetBEUIと呼ばれるプロトコルです。
#このNetBEUIとのAPIを総称してNetBIOS。
さーて。前回叫びすぎたのでyoshinoは疲れてしまいました。っていうかそれに付き合うネットワーク上の他のPCも大変です。
いちいち返事しないといけませんし。そこで、”叫ぶのは一人だけにして、その人が幹事としてリスト作って責任もって飲み会の参加者に配ればいいんじゃね!”というのがマスタブラウザの役割です。
飲み会の幹事なんて普通誰もやりたがりません。が。そこはゲイツOS。
”飲み会の幹事役は一番最初に言い出したヤツ”という言いだしっぺルール適用。これにより、一番最初に「生きてるヒトいますかああああ!」って叫んだ馬鹿がマスターに任命されることになります。
しかし、ここにもゲイツ様ならではの俺俺理論が満載です(いや別にそういうわけではないのだがw
yoshino1の電源が今日は一番最初に入りました。叫びました。誰も返事しません(当たり前
よってyoshino1は自分がマスターであると認識します。基本的に、WindowsOSは起動時に叫ぶと同時に、”とりあえず俺がマスターのつもり”モードに入ります。
よって叫ぶときにはこう叫びます。
「誰か生きてるか!俺今からこのネットワーク仕切ることになったyoshino1ってモンだ。みかじめ料ヨコセ」
もし、誰もいなかったらこの悲鳴は誰にも聞こえません。無人なトコでイキがるかっこわるいDQNっぽい感じ満載です。
もし誰かいたら。一番最初にこの恥ずかしい叫びを上げたやつがマスターのつもり、なわけですから、誰かいる=そいつは自分がPDCだと思っている、わけです。
saya「やいやいやい。誰に断ってこのシマで勝手に荒らそうってんだぃ。ここは俺が先に仕切ってたショバだぜ。勝手に名乗ってんじゃねえよ。ショバ代払うのは貴様のほうだろ!!!」
と、このように言い返されるわけです。yoshinoはこれにビビります。だって、誰もいないと思って叫んだんですから。
yoshino「あ、あああ、こりゃまたすいません。私め、yoshinoと申すしがないチンピラでごぜぇます。住所は(MACアドレス)で仮住まいさせてもらってやして。へえ。いや、親分さんがいるなんて思いもしませんで。どうかこれで堪忍くだせぇ。」
saya「ふん、yoshinoか。まあいいわ、住むだけなら目こぼししといてやるよ。ただ、お前が悪さできんようにヤサだけはこっちの名簿に載せとくぜ。あと、定期的にみかじめ料せしめに行くから俺が行ったときはすぐ返事しろよ貴様」
と、このようにsayaの元に名簿ができていきます。しかし、これではsayaだけが他のPCの居場所を知っているものの、yoshinoはsayaの住まいしか知らないことになります。なぜなら、PDC(親分)がいる場合、yoshinoは春だからと浮かれてヤク打っていい気分で叫ぶわけには行きません。今度こそ小指ではすまなくなるからです。
なんせ、定期的に見回りにもきますしね。
しかし、近所にいる別のチンピラとエロ本の貸し借りをする程度のことで親分にご迷惑をかけるわけにも行きません。
そこで、親分さんはとってもいいやつなので、名簿を作ると、それを定期的に回覧板としてyoshinoたちに分けてくれるのです。sayaいいヤツですね。まあ、定期的な見回りのときについでにぽいっと置いていくだけなんですけどね。
これで、yoshinoはそのショバの別のところに住んでいるshinanoとエロ本の貸し借りができるようになったわけです。
さて。
そのyoshino、今日から急に引っ越すことになりましたっていうかネットワークから消えるときはたいていショバ代が払えなくなって夜逃げだと思ってかまいません。
ある日突然yoshinoが失踪するわけですが、その事実はsayaがyoshino宅の定期訪問までは分かりません。
sayaがあるひyoshinoの家を訪れると、そこはもぬけの空。
saya「ふん、見所があるかと思ったがもう根をあげやがったのかい」
そう一人つぶやくと、名簿からyoshinoの名を消し去り、その新しい名簿を皆の元に配って回ったのでした。
これが、ネットワークからPCを切断してもすぐにはマイネットワークからPCの名前が消えない原因です。
見回りまで、誰もyoshinoの夜逃げを知らないのですから。
では。
親分が夜逃げしたらどうなるのでしょうか。次回はそのケースの挙動でも説明しましょうか。
#前回の記事に対し、よしのから「コレじゃボクがかっこよすぎるじゃん!!!!もっとかっこ悪く汁!!!!」って言ってきたので卑屈なyoshinoにしてみました。より実態に近づいた感じですね。
#ていうか普通にPDCとか書いてるじゃないかwwwwwPDCじゃねーよwwwww
というわけで修正。