円にケンカを売り、不況下の日本の掌握を狙ったハゲタカ。しかし、まさかの日銀砲による大反撃を受け、やむなく撤退。
まさか相手の懐にぞっとするほどの外貨準備があるとは。わずか二日間につぎ込まれた日銀砲は32兆円。この段階で撤退したハゲタカは運がよかったといわざるを得ない。
食い込んだハゲタカは逃げることもままならぬまま、日本的企業体質により包囲網を組まれ、TOBを仕掛けるたびに企業間の互助による支援により追い込まれていく。
なんという体質! これが日本式ビジネス! などといったかどうかは知らないがw
外資の食い込みは決して小さくはなかったものの、その被害は致命的とは言えないばかりか、外資が食い込んだ企業も企業群のなかに飲み込まれてしまった。
準基軸通貨を支配したとなれば世界もハゲタカの動向に注目せざるを得ず、ハゲタカは天高く舞えたであろうに!
やむを得ずロシアに仕掛けた勝負はまさかの土壇場で銃を突きつけられ、「引くか、死ぬか、選べ」とにやりと笑うプーチン。
そしてその痛手を補うべく狙うは元。急成長著しい中華市場を食い荒らす。
しかし少しでも元手は回復させておかねばなるまい。損失をファンド資本の長老どもも失敗続きにお怒りだ。
そして目を付けられたのが、韓国。基軸通貨でもなく、急成長により市場はアンバランス、加えて主軸企業は主力商品のシェアで世界のトップクラス。
喰う。いや、これは喰える。しかし慎重に慎重を期せねばならん。残る脅威は政治。政治家とは、その国という名の財政を守る最後の守護神。金融政策をおこなう政府が的確な対応をすれば、いかにハゲタカの資本といえど一国を丸ごと喰うのは困難だ。
ハゲタカは用意周到だった。じわりじわりとウォンを買い、景気に合わせたウォン高傾向を演出した。
おそらくその計画は、もっと前から始まっていた可能性が高い。
その間に首脳部の金融・経済政策に対する手腕を見極めたかったというところが本音だろう。
そして、2006年。
ハゲタカは首脳部を無能と判断、一斉攻撃にかかる。
2006/01/02:1$=1007ウォンのレートは瞬く間に高騰、一ヶ月のうちに40ウォンの高騰を見せ、2/1には960ウォンまで高騰する。ドルの下落やアメリカ経済の不透明さも手伝い、ドルは全面安を見せる。
このときの円/ドルレートもドルの下落に引っ張られ1$=117.9245から半月で113円まで高騰するが、即座に反発、117円水準まで引き戻す。
このレートの動きに大規模介入があったのか、ウォンも2/3には1017ウォンまで立て直す。
しかし、ハゲタカはこの介入に即座に反撃、960ウォンへと引きずりあげる。
その後は一進一退で小幅な値動きながら、この時点で、日本円は元の水準に戻しているが、ウォンが40ウォン下げられた状態で維持している。
そして、4月から5月にかけて再びハゲタカの大規模攻勢。ドルの全面安を背景に、ウォンは1$=926ウォンを記録。日本円もドル安に引きずられる形で110円を割り込む高騰。
やはり即座に反発、日本円は6月半ばには115円、7月には117円へ引き戻し、その後は小幅な値動き。
ウォンもまた反発。950ウォン水準に戻し、その後は小幅。
そして、11月末。二度目の大攻撃を発生。ここまでの韓国中央銀行の介入反撃で実弾(保有外貨/蓄積ウォン)がない、と見たのか、一段と規模がでかい。
960ウォン前後まで戻しつつ攻防していたウォンを一気に920ウォン水準まで買いすすめる。
12月に入るとその攻勢はさらに増し、912ウォンまで引き上げる。
ちなみにその時期、円の動きはというと、相変わらず小幅な動き。ドル全面安の傾向で多少引っ張られており、最安時には120円近かった円も116円~114円まで高騰。
決して韓国ワロス!って話ではなく、日本円も連動に近い形で動いてはいるのですが、1$=90円時代を切り抜けてきた企業群が支える日本と1$=800ウォンで財閥が不動産バブルで連鎖崩壊し、IMFを召喚した韓国にとっては900ウォンを割り込みそうなラインが見えてきた状況、というのは悲壮感が本来異なるはずです。
#と、いうわけで日本にとってもドル全面安はあまーりうれしくはないし、もうかんないねぇって話ですよ、現状。
まあ、そんな中ですね。何が面白いのかというと。
「ウリたちのGDPが$換算ですごい増えたニダ!!!!!」
#当たり前ですよね、ドルが下がってウォンが上がってるんだから、同じ1000ウォンでもドル換算すれば増えます。
「ウォンが強いのは韓国経済の景気がいいからニダ!!!!!!」
#景気は否定しませんが、現代とかが900ウォン切ったら作ったら作っただけ赤字になるって言ってる意味分かりますか。
とかちょっと見当違いの方向で”喜んでる”んですよね、このウォン高を。もちろん、危機感を感じてる報道もあるんですが、そうじゃない見方の意見や報道が多く、むしろ歓迎しているのか?と思わせるほどに。
日本円が総崩れにならず、それなりに円売りで為替を支えてるのも手伝い、高騰したウォンは日本からの部品輸入価格は下がらず(なんせ円/ウォン取引ですし、円に対してもウォンは高騰中)。
そして輸出先のアメリカに対してはドル/ウォンで売るので安値。
どうして楽観してるのかが分からない。
すでにトップ企業からはこれ以上高騰したら赤字輸出、との非常事態宣言まで出てるのに、のんきに道路に魚ばら撒いてる場合なんだろうか…。
られっ子きたー
俺の一番好きなことを教えてやろう。
それはられっ子だと思ってるやつにだが断る!といって全く違う話をして見せてやることだ。
だから、”だが、断るッ!!!”
そろそろ えぴろーぐか?