たみふるたみふる

タミフル服用後の異常行動が急増!って新聞でみんなが言っていますね。

日本の厚生省は私も大して好きじゃないんでまあ突付かれてりゃいいとは思いますが。
とはいえ!

朝日新聞が大喜びで「厚生省の怠慢!」みたいな書き方をしてるとてめぇは自分の怠慢をまずどうにかしろよと思いましたね。
天声人語で臨界事故!制御棒問題!隠蔽体質!とか言ってましたがンなモン以上に知性の部分で国民の大半を殺した貴様がたかが数箇所の原発事故に向かっていえた言葉かと。

いや、臨界事故がまずいのはまずいいんだが。

お前が言うな、と。


というわけで今日はインフルの話でもしましょうか。

インフルエンザ。初期症状は風邪に似ており、高熱と悪寒、気管支炎などを伴う。
まー馬鹿でも知ってますよね。
以前は学校などの集団感染を防止するために予防接種が行われていましたが、例の事故っつか事件っつかでやたら騒がれたせいか、現在は行われていないようです。
私学はしらんが。

ぶっちゃけ

注射針の使いまわしだのの感染数より予防接種をしないことによるインフルエンザの大規模感染での死亡数の方が間違いなく多い気はするんですが。
まあ、子供を感染させられた親にしてみればアレでしょうけどねぇ…。どんな行為にだってリスクはついて回るんだよなぁ…一概に予防接種をしたから悪い、わけでもあるまいに。

さてと。
異常行動ねぇ。タミフルタミフルうるさいな。まー他にも薬はあるわけだが。

まず最初に言っておきます。異常行動とタミフルに因果関係は立証されていません。
統計も取られましたが、統計学的に有意と見られる差はありません。

タミフルの適用禁止措置はあくまで”被害者(と思い込んでる)人の感情を一時的になだめること”が目的だと思います。

このインフルエンザですが、ご存知のとおり、風邪とは症状こそ似ていますが別物です。
流行性感冒は原因不明といってかまわないなぞの奇病(ちょっとwww)ですが、インフルエンザは違います。
発生原因となるインフルエンザウィルスが存在し、このウィルスに空気感染する大規模感染病です。
ウィルスが居るわけですから、当然抗体も存在します。この抗体の投与が予防接種です。

ウィルスの遺伝子の型によって香港A型だのなんだのと分かれているわけです。
ここまでが予備知識。

さてさて。では、異常行動とは何でしょうか。

コレはすごく簡単な話です。人間が異常行動を取るのは、何らかの形で脳に問題が生じたときです。

で。

インフルエンザウィルスは脳細胞に入り込むと脳炎を起こします。これが、インフルエンザ脳炎だとかインフルエンザ脳症と呼ばれるものです。コイツは急性脳炎の一種で、インフルエンザからの移行が起こるときはきわめて早い速度で症状が進行します。
私たちのよく知っている脳炎には蚊を媒介して伝染する日本脳炎などがありますね。
アレと同じです。

脳炎はきわめて高い確率で人を死に至らしめる、病気の中でもトップクラスの致死率を誇る代物のひとつですね。

ただし、インフルエンザによる死亡のうち、特に高齢者などは、脳炎に至る前に肺炎で死にます。
インフルエンザで抵抗力が弱まると、インフルエンザは気管支を中心に罹患するため、弱まった気管支を起点に肺炎を併発することが多いわけです。

最終的に高齢者などはこの肺炎を乗り越えれずに死亡するケースが多いわけです。

では、どんなケースで脳炎になるのか。
脳炎に至るのは、多くが乳幼児などの子供ですね。こちらは早い段階で脳炎に移行するケースがたまにあるようです。
インフルエンザになったら48時間以内に~~ってのは、この脳炎への移行を食い止めれるタイムリミットの話だったりします。ちなみになんで脳炎になってしまうのか、そのメカニズムとトリガーの部分はあまりよくわかっていません。ただし、インフルエンザにかかった乳幼児にある特定の解熱剤を与えたケースで、通常より脳炎に移行しやすい、という統計もあります。アスピリン系など解熱剤はそういう意味で乳幼児には与えないように。他にはジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸など。
アスピリン系解熱剤ってのはアレです。”サリチル酸メチルが熱に効く!”ってCMしてるでしょ。
市販の風邪薬と解熱剤の大半が該当すると思っとけばOK。

ただ、脳炎とまでは行かなくてもその前兆的な症状はインフルエンザの段階でも出ます。
つまり、もともとインフルエンザ自体に異常行動を起こすケースが存在するのです。
#じゃあなんで脳炎の話をしたんだって? 単に暇だったからだよバーカwwww

軽い幻覚症状やきわめて軽微な認知障害などはたまにあるようです。
結果として大声でわめいちゃったり、人の顔が血まみれに見えたり、自分が自分じゃないような気がしたり。なんてこともあるのかな。
ただ、この異常行動自体はあまり重視されてなくて、高熱がでりゃそりゃ幻覚も見るよねって話ですよ。

当たり前の話。高熱になれば脳の回路は正常に機能しにくくなりますから。幻覚も見るでしょうし、認知能力に低下も見られるでしょう。高熱になったら数学の計算速度が20%アップしました、なんて話はありえませんよね。

だから、異常行動そのものは”おきてもおかしくはない”。

そしてですね。日本で認可されているインフルエンザ特効薬はかつてA型に効いたシンメトレルがありましたが、現在はすでにほとんどのウィルスがシンメトレル抗体を持つため、今はマズ使いません。
で、現在使うお薬は、A/B双方に効くリレンザとタミフルの二種。
流通量が多く、多くの病院が常備しているのがタミフル。

そろそろなんとなく分かるでしょ。統計学のマジックなんですよ。

以下は簡単な例です。実数値とは異なりますからそのつもりで。

インフルエンザに罹患した10%の患者が異常行動を起こした。
その10%を調べてみると、なんと!70%がタミフルをwせdrftgyふじこぉlp;

OK?

この二つの資料だけでは不十分ですよね。たとえばこれとは別に
「病院の70%がインフルエンザに対してタミフルを中心に処方。リレンザの処方は流通の面もあり20%台にとどまった」

という資料があったとする。

インフルエンザに罹患した患者全体の70%がタミフルを飲んでておかしくないわけです。
まあ実際には病院に行かない人とか飲まない人とかいるからまたちょっと変わるんですけどね。そのへんは省きますね。

全体の70%が飲んでる。じゃあその10%は、っつーと全体の7%ですね。
全体ののこりは30%。じゃあその10%は、っつーと全体の3%。

7%+3%=10%。はいはい。異常行動を起こしたうち70%が、って言ってるんですから

10%=全体 になるわけで、うち70%ってのは10%の7割。つまり7%。
タミフル飲んでておかしくないよね。なにがマズいの。

って話になるわけです。

これが、最初に言った「異常行動とタミフルに因果関係は立証されていません。」にあたる部分なんです。
つまり統計的に計算しても有意な差はない。当然新聞などもこの一文は書いてある。

”にもかかわらず”その後に統計数値として~~%の異常行動が、と書くのは統計学としてありえない話です。

だってそうでしょう? 最初に
「この統計は正確ではありません。ですが、私の統計では12%の人間が~~であり」

って書いてるのと全く同じなんですよ、これ。要は最初の一文がその統計の否定になっている文章なのにもかかわらず、そこを否定ではないかのように錯覚させる文章トリック。
こういうとっても姑息なレトリックは世の中では結構使います。よーくみていないと見逃すものも多いですが。
統計学における「因果関係が立証できない」「有意な差はない」この文章は、その二つの比較事象を統計的に見た場合、関連性は認められない、という意味です。

決して、「今はまだ立証できていないが」といったような話ではありません。現段階において取られた統計数値をつき合わせても関連性が見られない。という話で、それを覆すには

・そもそもその統計数値が間違ってる、あるいはサンプリングとして正しくない
・まったく別の新たな要因を加えた新しい統計数値

など、新展開が必要になります。新たな要因ってのはまあ新事実発見とかの話です。
前者はもうデータそのものとしてアレですし。後者に関しては現段階の統計に未来の新事実を加えておけ、という論理は成り立ちません。
つまり、覆ったときには覆るだけの要因が新たに手に入ったときの話であるわけで、有意差がない、と言っておきながら統計数値を使うのはイレギュラーどころかまるっきり反則技なわけです。

何事も調べてみる、って大事ですねー…。

みなさんもお大事にwwwwwww

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