東京電力が漏れた放射線量の測定を間違えてたため訂正。
実は公表値の一億倍でした。でも大したことありません。
なんということだ!(棒読み
東京電力め!!!!!(棒読み
まあ、公表内容が事実なら大したことないな。間違えてたことは怒られるべきだが、ヒステリックに被曝被害!被曝被害!って騒ぐようなことでもない。レントゲンを毎日浴びているようなもの、とか言うたとえはおかしい。
計測ミスってるのがアルファ線、ということならね。
核分裂反応時の放射線には三つの種類がある。
アルファ線、ベータ線、ガンマ線の三つだね。アルファ崩壊、ベータ崩壊、そしてガンマ崩壊を経てそれぞれ放出される放射線となる。
このほかに、放射線の種類としては中性子線、X線がある。X線はおなじみレントゲンで利用されている波長のものだね。
さて。
α崩壊だとかβ崩壊だとかγ崩壊ってなんぞやと。
α崩壊とは、原子が電子二つと陽子二つを放り出し、安定原子になろうとする働きのこと。
このとき放り出された電子と原子のペアはヘリウムの形で大気中に放射される。
このヘリウムの流れのことをアルファ線とよぶ。ウランやプルトニウムなどは、常にこのアルファ線を放射している。原子価を持つ分子体であり、エネルギー量は大きい。が、その反面、透過力はほとんどない。
現実世界にはありふれるほどありふれたもので、大気中を直進していてもロクな距離を進むことができない。
大気中の他の分子にぶつかってエネルギーを放射してしまうからだ。
微量でも発光現象として目視できる現象で、キュリー夫妻の発見の契機になったのもこのアルファ崩壊による発光からですね。
ちなみに、アルファ線は皮膚表面すら透過できないので、外部刺激としてのアルファ線の存在はそれほど怖いものではありません。こんなんに比べたら紫外線の方が怖い。
ただし!
アルファ崩壊を起こす放射性物質を体内に取り込んだ場合、これは別です。
原発事故などで大量に大気中に放射性物質が放出されると、呼吸を通してこれらが体内に取り込まれます。
これは、たとえそれがアルファ線しか出さない放射性物質であったとしても、死ぬほど危険。というかアルファ線はこの内部被曝時の威力が非常に高い。
原発事故時に放出される放射性物質としての代表格は放射性ヨウ素で、こいつはヨウ素の同位元素。
大気中に飛散し、呼吸で体内に入ってしまうので事故の際の防止は極めて困難。
ちなみに、でんぷんに色を付ける実験をしたことがあると思うが、あれがヨウ素である。
身の回りに少なからずある、一般的なものですが、ヨウ素単体の場合は劇薬指定。ヨウ化窒素は過敏性物質としてはトップクラスの不安定さを誇り、ピクリン酸などのニトロ系の不安定さをはるかに凌駕する。
そのあまりの不安定さに爆薬転用も困難。ちなみに、生成するのはとっても簡単。濃いアンモニア水にヨウ素をたらすだけである。乾燥させたら出来上がり。
ただし、かわいたら空気が動いただけでも爆発しかねない。ニトロの優秀性ってのは一定レベルの安定性があることにある。
ちなみにベータ崩壊は電子を放出して安定化を図る崩壊で、放射線の主体は電子。これも透過力はそれほど強くはない。
外部刺激として恐ろしいのはガンマ崩壊によるエネルギー放射に当たるγ線。
ちなみにγ線こそが反物質による電子と陽電子による対消滅、対生成の主役でもある。
正体は透過力の高い電磁波である。
放射線漏れ(放射能漏れ)と、放射性物質の漏れ、とはそれぞれ似ているが全く異なるのだから。