アカイイト

というタイトルだけを聞いて思いついたのがホラーだな!という感想。

沙耶です、夏ですね。


その地方には、古くからある習わしがあった。春の祭りの日、針ではなく糸を供養するのだ。
人々は持ち寄った木綿糸を赤く染め、神社で清めたのち、川に流す。
そして、その供養を行う神社にはもう一つ、心霊スポットとしての噂も存在した。

曰く、少女の幽霊が手毬をつきつつ深夜の境内で遊んでいると。
それを見たものは少女に憑き殺されるのだと

芽衣、たか、アツシ、優梨、麻美の5人で訪れた心霊スポット。何事もなく終わってしまった肝試し。
心霊などバカげた噂話だと笑いながら帰宅する5人。

しかし、やがて麻美が自宅で死んでしまう。死因は心臓発作。彼女の両親はその死に様を黙して語らず、4人は彼女の死に化粧すら見せてはもらえなかった。
そのあまりにも突然の死と不自然な葬儀に疑問を抱いた4人はそれぞれに彼女の死の謎に挑んでいく。
やがて明らかになっていくその奇妙な死に様。

彼女の検死結果を知った彼らは、彼女の体内から奇妙なものが見つかったことを知る。
赤い、糸。赤く染め上げた木綿糸。糸供養との奇妙な符号。彼女はとり殺されたのか?
外傷はなく、争った形跡もない。しかし、彼女の体内からは異常に大量の赤い糸が出てきたのだという。

そして、死に顔すら拝めなかった理由が明らかになっていく。

その死に顔は、彼女のものではなかったのだ。まるで、幼い少女のような顔。写真を見た4人は誰も、それが彼女の顔であると認識できなかったのだ。まったくの、別人。

アカイイト。それを手がかりに村の風習に迫っていく4人。そして明らかになっていく、赤い糸と少女の伝説。しかし、少女の魔手は、すでにたかの身に迫っていた。

たかは赤く細い木綿糸で首を吊った。ただ一言、アカイイト、との言葉を残して。その死に顔はまるで少女。体内からは赤い糸。
残された三人は必死に少女の怨霊への対抗策を探る。糸供養の始まりと、赤い糸。そして、少女をつなぐ線。それさえ見つかれば。しかし、怨霊は優梨に迫りつつあった。

自宅の部屋で待機する優梨。戸口の下からするすると部屋に忍び込む赤い糸。部屋に静かに流れる手毬唄。それは古くからこの村で唄われてきた古い、古い手毬唄。

間一発で優梨の部屋に飛び込んだアツシと芽衣は、優梨の救出に成功する。赤い糸はするすると部屋から逃げていく。糸を追跡するアツシと芽衣。そしてたどり着く古い墓。少女を縛り付ける因果の律、糸供養の真の意味。そもそも糸供養とは針供養とは似ても似つかぬものだったのだ。
糸は少女を縛る糸。成仏できずに現世にとどめ置く邪法。怨念を形にする、犬神の邪法を人で成したものであった。

それは、少女を怨霊としてこの地に縛り付け、仇成す者に呪詛を加える護国の邪法。
長い年月がその姿を忘れさせ、形の上でだけの糸供養だけが残り続けた。
そして、形の上だけとは言え、儀式が続けられたことにより少女の怨念は縛りつけられ続けたのだ。
彼女の唄う手毬唄、それは彼女が現世に残した最後の良心と幸福の記憶。

悲しい思いを吐露する少女。そして、彼らは少女の手毬唄に導かれ、邪法のくさびを解いていく。
そして、最後のくさびを解き放ち、解放された少女を見送るアツシと芽衣。

しかし、彼らは知らなかったのだ。この邪法と儀式の真の意味を知りながら現代まで連綿と伝承を引き継いだ人物がいたことを。
護国の少女は一人だけだと誰が言った?

帰宅したアツシと芽衣を迎えたのは、助けたはずの優梨の死。
その身には赤い糸が…。


こんな話だと妄想してから

【ネタバレ】「恋空」と並ぶケータイ小説「赤い糸」のあらすじ

自分の妄想力の貧困さに愕然としたwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

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